SAREX理事 新年ご挨拶

 

住環境価値向上事業協同組合 代表理事
株式会社山田建設 代表取締役 山田 一元


新年明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします。
昨年は熊本で大きい地震が起こってしまいました。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、一日も早い復興を願うばかりです。
この熊本地震は我々家づくりに携わる者にとって警鐘を鳴らしました。
それは、耐震等級3で建てた家が倒壊するということでした。
理由はいくつかあると思いますが、このことを受け自社の耐震設計を見直された会社も多いと思います。
SAREXでは、この問題にしっかりと取り組み、地域工務店にとってどのような策があるのかを皆様と共に探って行きたいと思っております。

株式会社小林建設 代表取締役 小林伸吾


新年あけましておめでとうございます。

最近話題となっているのが「ZEH](ゼッチ)。年間の一次消費エネルギー量がプラスマイナス「ゼロ」の住宅を言いますが、小林建設の「ZEH」はちょっと違います。それは建築的手法である「パッシブデザイン」に注目していることです。
実は昨年の12月、その「パッシブデザイン」をテーマに本を出版しました。
タイトルは『パッシブデザインの住まいと暮らし』。
日々の暮らしで、一番贅沢なことは、家に居ながら自然を感じること。パッシブデザインの住まいなら、周りの環境をいいとこ取り。機械に頼らず、光熱費を抑えた心地よい暮らしが手に入ります。
ということで、今年2月のSAREX・WSでは、小林建設らしい「パッシブデザイン」について、お話させていただきます。  乞うご期待!

株式会社こもだ建総 代表取締役 菰田誠


省エネ、ZEH、耐震、耐火 各性能を上げて行けば行くほど、当然ながら住宅のイニシャルコストが上がってゆく。
その建てられた建物が、それにふさわしい年月使用されるか?戸建て住宅の使用年数の長短は、建物の性能的の問題と、使用者の変遷に耐えられるかどうかという問題がある。
仕事・職場が変わり、家族の形が変わり、地域の内情は変わっているのに、変わっていないかのような感覚の我々の業界である。
それでも、「戸建注文住宅を建てる」こと それが、施主とその地域にとってメリットにつながるように考えて仕事をしなければならないと。
自分たちは当たり前のように「定住」を前提としている。万一に備えて、リスクを減らすための持家戸建というイメージを持っているが、そう考えることの方が、リスクが大きい可能性がある。
住み続けたい家の周辺が、住み続けたい地域であり続けるように。また、建て主の、より豊かな生活(心の満足度が高い生活)の実現の為に、ふさわしい場所にふさわしい家を建ててゆきたい。

株式会社シンケン 代表取締役 迫英德


新年あけましておめでとうございます。
昨年はZEH…ZEHの年でした。自然環境を守る未来への責任として住宅のエネルギー的視点、環境性能の向上は私たちの責務です。
ところで、私たちの存在価値は?つくり手としての喜びは?住まいの恒久的な価値とは?…住宅の性能を向上させることは大切な事のひとつではありますが、補助金を欲しがる消費者に翻弄されるような工務店は10年、20年先の存続は危ういのではないか。多くの工務店がそっちへ行ってくれるのはシンケンとしてはありがたいことですが…。
聡明な消費者は補助金や数値の良し悪しで、幸せな住まいが手に入るとは思っていません。ただ、理想の住まいがどんなものか、確信を持てずにいるのも事実です。
私たちの仕事は消費者が求める住まいをつくるのではなく、住まいの、人間にとっての本質的な価値を理解し、気概を持って消費者を先導し住まいの理想を創造すること。そこにこそ悠々と綿々とあり続けるための道があるはずです。
…私はいつもこのようなことを考えています。

株式会社田中工務店 代表取締役 田中健司


新年あけましておめでとうございます。
弊社は昨年、創業80年という節目の年を終えました。
社歴が規模や業績に比例せず、相変わらず身の丈にあった人数ですが今は目の届く仕事量にメリットがあるようです。
最近は新しい情報を的確に仕入れて自社をアップデートすることが特に重要だと感じています。
地域性と自社の特徴や弱みを踏まえて社内への落とし方を導くことが自分の役割りであり、社員がスキルとして実践するまでを見届けています。
性能を数値化することが普通になり、やれ基準の何割増し、何等級だと自社においても吹聴していますが、一方で足りないと感じるのがベネフィットの説明です。
昨今では実態に近い様々なシミュレーションが可能で都内の厳しい敷地条件下での採光や通風を予測し、それを予め示す能力も選ばれる条件になるでしょう。
今年はそんな能力を高めていくことも一つの目標です。
それぞれの工務店毎に得手不得手がありますが先進的な実践者の生の声を聴き、意見交換まで出来るのはSAREXのワークショップの特徴です。
皆様方とワークショップでお会い出来ることを楽しみにしています。

一般社団法人 工務店フォーラム 事務局長 中里 一雄


これからの工務店

市場の急縮小と人材不足、事業承継で工務店は窮地に陥り出している。人口の急速な減少で家余りが加速し、新築する理由がなくなる。また、サラリーマンの平均年収は下がり続け上がる気配はないが、建設コストは上がって行く。
足元では監督や大工の人材不足、教育の不備も課題だ。2020年の新省エネ基準の適合義務化への対応にしてもZEHが分かっていない経営者やスタッフたちも多い。
中古住宅を流通する体制を整備する中小工務店の技術力向上に対する支援策が出来たり、公共建築物等木材利用促進法が施行され、国産材を使った木造の公共建築物が見込まれるが、その技術や知識を習得する機会がない。
今や工務店はその地域で単独でいるより、志を同じくする他の工務店や関連業者と水平連携を組んで一社で出来ない取り組みや情報を共有する時代になり、その為には人材教育・勉強の場や情報獲得の場を作ることが大事となっている。
その場は、経営者だけでなく、スタッフたちも共有することが必須なのである。

株式会社吉田工務店 代表取締役 吉田伸幸


新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

2017年が始まりました。設立52年目の会社ですが、なんとか皆様の支えのおかげでここまでこれました。本当にありがとうございます。

今年はあらためて皆で気持ちを1つにして、総合力で勝負したいと思います。一人だけ優秀な人がいても残念ながらうなく運営できない。準備がうまくできても本番で失敗すれば評価はされない。社員はいつかいなくなる。結局、勝利できるのは、人材が確保され気持ちを1つにし、総合力で戦える企業ではないでしょうか。

当社は10名足らずの会社ですがなかなか出来ておりませんし、伝わっていない。この点はまだまだ私の力不足であり、反省しています。総合力が物を言う仕事ですから社員とともに方針を十分理解し、一丸となって1年を乗り切れる会社を目指します。

今年も、皆様、ご指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします。