応急仮設住宅が抱える問題
【 №6】24.May. 2016
01 「応急仮設住宅」一時的な住まいの提供にしては費用がかかりすぎる
応急仮設住宅は、災害救助法(昭和22 年法律第118 号)第23 条第1 項第1 号に基づき、住家の全壊等により居住する住家がないもので、自らの資力では住宅を得ることができない者に対して、2年間(建築基準法の仮設建築による)を限度に、簡単な住宅を仮設し、一時的な居住の安定を図るものである。
建設基準:災害救助法に基づく災害救助基準(平成25 年10 月1 日現在)
規格:1 戸当たり29.7 ㎡(9 坪)を基準
国の補助対象限度額:2,621,000 円/戸
昭和22 年の災害救助法制定当時は5坪であったが、その後8坪の時代が長く続いた。平成9年に改正され、現在は9坪が基準となっている。
簡単な住宅を仮設し、一時的な住まいを提供する「応急仮設住宅」であるが、実際の1戸当たりの建設単価は、この2~3倍にもなっている。
【目次】
01 「応急仮設住宅」一時的な住まいの提供にしては費用がかかりすぎる
02 「応急仮設住宅」の完成を待つと「避難所」の長期化は避けられない
03 小・中学校のグランドに「応急仮設住宅」を建設する弊害
04 「仕事に不便」、「買い物に不便」などの立地上の問題
05 もともとのコミュニティーでの生活の維持
06 仮設であるが5年以上も使われる「応急仮設住宅」
07 規格型応急仮設住宅の居住環境の悪さ
08 応急仮設住宅のサプライヤー
09 公募した地元の建設事業者による輸入住宅の建設
10 仮設住宅10 万戸のうち68,000 戸を韓国から輸入の誤報問題
11 地域工務店団体や建設労働者団体による応急仮設住宅の建設
12 使用済み応急仮設住宅のその後